北アルプス・笠ヶ岳(2898m)へ登ってきました。笠新道→笠ヶ岳→抜戸岳→秩父平→オオノマ岳→弓折岳→鏡平→小池新道で新穂高へ下山、と長距離でしたが充実した登山でした。
平日の15時頃に到着したので、新穂高登山口無料駐車場に停めれるだろうと思っていたら、なんと満車 (@@; 焦りましたが、 奥まで進むと1台のみ空きを発見、なんとか駐車できました。
一日の行程が長いので、笠ヶ岳登山口に近いワサビ平小屋で前日泊としました。ワサビ平小屋にはお風呂もあり、夕食は品数多く美味しく、就寝スペースも清潔、居心地の良い小屋です。
翌朝、笠新道登山口を2時30分に出発、熊鈴をリンリン鳴らしながら登っていきます。途中クマザサが茂っている箇所が延々と続く中を歩かねばならず、クマザサの朝露で全身濡れて体が冷えました。太陽が昇ると途端に乾いて、暑さを堪えての登山となります。
槍ケ岳、奥穂高岳、ジャンダルム、焼岳や乗鞍、御嶽山も見え始め、登りが続く笠新道ですが、景色に圧倒されます。
杓子平に到着すると、また違った広がりのある絶景です。ここから山頂までも結構な登りです。この辺りから山頂でご来光を見た後に下山されてくる登山者とすれ違いだしました。快晴の中ご来光を堪能されたようで、こんなに綺麗な日は珍しいそうですよとニコニコされていました。
急峻な北アルプスの山々とは対照的に、優しい可憐な花々が沢山咲いています。
山頂に到着、登り応えがあり感無量でした。貸し切りの山頂でしたので、白山のご来光時に宮司さんと万歳三唱をしたのを思い出し、弥栄三唱をしてみました。
笠新道を往復する予定でしたが、下山は笠新道を使用せず弓折岳へ縦走して弓折乗越から小池新道で下山することにしました。これからの行程が長くなるので、笠ケ岳山荘で腹ペコを満たすべく中華丼を食べたところ、大量のご飯をお腹に入れたためか、暑さと重なり急にスピードが落ちました。
午後からはガスが出たり晴れたりを繰り返し、移り変わる風景を楽しみつつ、すれ違った登山者から「今日はどこまでですか?」と尋ねられ「新穂高まで下山します」と伝えると一様に「えっ@_@」、我々も「うっ@@;」、、がんばって歩き進めます。
秩父岩の眺めは迫力があり荘厳な雰囲気でした。
秩父岩を正面から眺めると、真ん中の背の低い岩が右を向いた顔のように見えます。眺めながらふと円空仏を思いだしたのですが、笠ケ岳を開山したのも双六岳と同じ円空上人でした。円空は自然物の中に仏さまを見出していたのかもしれませんね。
弓折岳への最後の登り返しが、今回の登山中で最も最難関の試練(^^; でしたが、多種の花々が咲き乱れていて楽しく観察、癒されます。ここを通過する登山者はそれほど多くないためか、元気にのびのび咲いています。多くの人間が入って踏み荒らす行為が、高山植物を傷つけているのだなぁと実感。
弓折乗越に到着し、ほっと一息。この後、鏡平山荘前でのんびり休み、真っ暗になった小池新道をヘッドランプに体当たりしてくる虫と格闘しながら下ります。新穂高に近くなるにつれ前方から灯りがチカチカ、何だろうと思っていたら、トレランの人たちでした。どうやら暑さを避けるべく夜中に走って双六かどこかに登り、鍛えてはるようです。
下山時にもわさび平小屋前で一息入れて空を見上げると、満天の星空。流れ星も見られ、長い行程となりましたが、充実の笠ヶ岳登山でした。